パイロット ブラック

1年前の今日、万年筆を使って初めて絵を描いたんだなぁと思うと、月並みですが時が経つのは早いなと感じずにはいられません。いつまで描き続けていられるのか全く分かりませんけど、あまり根を詰めずに細々とやっていくかという感じです。

パイロットの特殊ペン先「フォルカン」15号を組み込んだオリジナル万年筆と、同じパイロットで定番インクの「ブラック」を合わせて絵を描いてみました。

この絵から「スティロアート軽井沢」様謹製のオリジナル木軸万年筆「アガツマ」を使用して描いております。
この万年筆本体にご興味のある方はコチラをどうぞ。

高級筆記具を扱わない町の小さな文房具屋さんにも高確率で陳列されているイメージがあり、安価であることも相まってインクの定番として定着している感のあるパイロットの純正ボトルインクです。そのなかでも、都内の某有名万年筆店で「万年筆に入れても性質的に安全なインク」のひとつとして紹介されているのがこのインクです。

インクの安全性や化学的な面については詳しくないのですが、特に鉄ペンに通すインクに関して、筆に優しいとされる染料インクでもペン先を傷めるものが存在するという話を耳にしたことがあります。
基本的に大多数の万年筆メーカーは自社のインクを組み合わせることを原則としていて、当然ながら筆自体もそのように造られています。またインクによっては限られた筆のみ対応するというものも存在します。そのため製品の性能を保証するという観点からいえばありえる話なのかなと思ったりします。さらにそれとは別に、一般的な染料インクに比べて取り扱いが面倒な「没食子インク(古典インク)」など、意識的に嫌えんするインクもあるにはあります。
それでも一昔前ならいざ知らず、この点について筆者はよほど特殊なインクでもない限り、特段気にせず好みのインクを好みの万年筆に入れて使用しています。メーカー指定の組み合わせを無視することになるのでもちろん自己責任の世界にはなりますが、少なくとも現代において、筆記具専門のメーカーが筆記具に不都合を生じさせるような製品を世に送り出しているとは考えづらいなと、楽観的に構えているのです。それよりも、どんなインクでも筆に入れたまま長時間使用しないでおくことの方がリスクとして怖いので、なるべく万年筆を使う機会を増やすことに気をかけています。
この手の話について信ぴょう性も含めて気になる方は、万年筆を扱うお店の方にさりげなく訪ねてみるのもよいでしょう。少なからずデリケートな内容ですので恐縮ではありますが、万年筆に携わるお仕事をある程度されている方々は、さまざまな情報をお持ちのことと思います。

色味のご紹介に戻りましょう。

このインクの色味はもちろん黒。ただし他のメーカーのブラックと比較して割と色の濃淡が表れるので、真っ黒というより非常に濃いグレーとしてみることもできます。色の淡い部分は赤でも緑よりでもない、無機質な灰色です。
インクの粘度は少しトロッとしていますがフローは標準的。ヌルヌルの描き心地で安定しています。まだ新しい万年筆の特性をつかみきれていないので筆記の感覚に自信を持ちきれないところではありますが、特記するような問題は起きませんでした。

ブラックといえどさすがにマーカーペンのような黒を描き出すインクではありません。水性ゆえ真っ黒を表現するのが難しいということもありますが、それはそれとしてむしろ味のあるブラックインクだと思います。



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