TAG STATIONERY 京彩 大原の餅雪

フクロウさん。
「この世のすべてを知っている」とでも言いたげな、可愛らしいけどちょっと面妖なたたずまいが好きです。しかし実際は今日の寝床とご飯のことしか考えていないんだとか。そんなギャップも大好きです。

パイロットの特殊ペン先「フォルカン」を装備したオリジナル万年筆「アガツマ」と、京都の文具店TAGが発売するオリジナルインクシリーズ「京彩 kyo-iro」より「大原の餅雪(OHARA-NO-MOCHIYUKI)」を合わせてみました。
京都で製作された「ご当地インク」で、古の都ならではの風景を色で表現したという味わい深いインクとなっています。

京都の北のはずれにある大原。山中にある大原の里は、かつての仏教修行者が隠棲するために開かれた、自然に囲まれた静かな山里です。古くから観光名所となっている「三千院」には、苔の生い茂る二つの美しい庭園があり、四季折々の風景を楽しませてくれます。
三千院といえば華やかな春の桜や秋の紅葉が有名なイメージですが、あえて冬の「雪」を題材にしているのが、一切の音がしないひっそりとした雪景色を思い起こさせてくれて日本のインクらしいなと感じます。

色味は濃い青紫。青よりのパープル、赤みを感じる濃いブルーです。ロイヤルブルーを非常に濃くしたような色をしており、意外と他にはない色味なのではないでしょうか。見てのとおりダークな色ですので、赤みの強いブルーブラックをお探しの方はちょうどよいでしょう。彩度は抑え目で、場を選ばない使いやすい色味だと思います。
色の濃淡はほどほど表れます。暗い色の中に表れる淡い部分が、降雪で遠方がぼんやりとかすれた薄暗い山道の様子に見えて、なるほど「雪」なのはこういうことかと勝手に納得。
インク自体はさらっとしていますが、フローは渋め。筆のコンバーター内にインクが三分の一ほど見えている状態でインク切れを起こしました。補充したところ問題なく描けるようになったところをみると相性のようですね。

特に絵を描いているときに感じたのですが、このインクはフローが渋い割に紙への浸透力が強いような、染料を乗せるというよりは紙を瞬時に「濡らす」「染める」ような不思議な感覚があります。それでもファブリアーノの水彩紙では一切にじまないのがユニークですね。シリーズ共通の特徴なのかもしれません。

暗い色なのに雪の白さを感じる絶妙なインク。ぜひお試しください。

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