TAG STATIONERY 京の音 秘色

暑い季節にピッタリの涼しげなインクをご紹介します。

パイロットの特殊ペン先「フォルカン」を組み込んだ木軸オリジナル万年筆「アガツマ」と、京都の文房具屋さん「TAG」が展開するオリジナルブランド「TAG STATIONERY」のボトルインクシリーズ「京の音」より「秘色(HISOKU)」をチョイス、合わせてみました。

京都を中心に展開しているTAG様は、京都の古き良き文化を取り入れた文房具のセレクトショップの中で、オリジナルのボトルインクを発売しています。京都の伝統的な染物技術を万年筆用インクに応用し、独自の染料インクの開発に成功しました。この「秘色」もそのひとつ。古から続く色を現代の技術によって紙の上で再現させてくれます。

秘色(ひそく、ひしょく)は、もとは青磁の磁器の色。中国の唐代の越(えつ)で作られた磁器が、平安時代に日本に伝わりました。天皇の食事の器として用いられ、民間での使用が禁じられたことから、青磁の異名として定着したのがこの秘色なのだそう。極淡い青緑色で、灰色がかっていながら透明感のある独特で不思議な色味をしています。供物として扱われたのですから、大層美しかったのでしょうね。

それを現代に再現したこのインクの色味は、暗い水色。やや緑かかった淡い藍色です。当時の染物の秘色は、藍色を浅めに染めたもので再現したようですが、このインクはどちらかといえば、磁器そのものの色味に似せています。透き通った藍ともいうべき沈んだ落ち着いた色を見事に再現されていて、他にはなかなか見かけません。
色の濃淡はよく表れます。基本的には淡い色味ですが、インクを重ねてかなり濃くすることもできます。雨が降る直前の空模様のような、朝もやのかかった山々のような、言い得ない色調が心落ち着きます。

水色とも、藍色とも、はたまたピーコックとも言えない独創的な色です。その神秘的とも言える色調に思わず見惚れること請け合いでしょう。何となく、秘色と呼ばれる意味がわかったような気がします。

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